江戸時代、将軍家に小麦を献上していた群馬県館林市は、明治期にいち早く米国から製粉機械を導入し、小麦粉の大量生産に成功した地だ。製粉をテーマにした博物館「製粉ミュージアム」を訪ね、近代レトロ建築で歴史に浸りながら、小麦文化を広めた実業家の情熱と製粉技術の進化に思いをはせた。【上鵜瀬浄】
東武伊勢崎線館林駅に降り立つと、花の香りが鼻腔（びこう）をくすぐる。エントランスを抜けると、目の前には日本庭園が広がる。
製粉ミュージアムは、日清製粉グループが2012年に開館した。敷地はかつて、上皇后美智子さまの祖父、正田貞一郎（1870～1961年）が館林製粉を創業、社名変更して工場を構えた。今もパスタやから揚げ粉を生産する日清製粉ウェルナの工場が隣で操業し伝統を守る。
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November 06, 2023 at 09:00AM
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