15日前場寄り付きの東京株式市場で日経平均株価は続伸している。前週末終値比150円ほど高い2万9800円台半ばで推移している。米景気回復期待で前週末の米ダウ工業株30種平均が過去最高値を更新し、東京市場でも景気敏感株を中心に買いが先行した。ただ米長期金利の上昇で株価指標面で割高な成長期待の高い銘柄が売りが出て、上げ幅は限定的だ。
前週末の米株式市場では米政府の追加経済対策の成立で現金給付が始まるとの見方から、景気回復の恩恵を受ける銘柄に買いが優勢となった。米市場の流れを引き継ぎ、景気敏感株である海運や鉄鋼の上昇が目立っている。12日に米長期金利が2020年2月以来の高水準を付け、銀行など金融株には運用環境の改善を期待した買いが入った。
もっとも金利上昇に伴い成長期待の高い銘柄の割高感が調整しやすいとの見方も多く、東エレクやアドテストなどの半導体関連や電子部品株には売りが先行。日経平均は寄り付き直後に一時下落に転じた。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)はいずれも上昇している。
内閣府が15日発表した1月の機械受注統計によると、民間設備投資の先行指標である「船舶、電力を除く民需」の受注額(季節調整済み)は前月比4.5%減だった。QUICKがまとめた民間予測の中央値(5.5%減)をやや上回ったが、大方の予想通りとの受け止めから現時点で材料視されていない。
日本郵政との資本業務提携を発表した楽天が急伸している。ファーストリテイリングやホンダ、トヨタが上昇している。川重や川崎汽、商船三井も高い。シャープやソフトバンクグループ(SBG)、スクリンが下落している。太陽誘電や富士通、ZHDも安い。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
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