2021年04月20日21時50分
東芝は20日、今月6日に買収の初期提案を受けた英投資ファンドCVCキャピタル・パートナーズから、「(買収について)暫時検討を中断する」との書面を受け取ったと発表した。CVCが初期提案で続投を前提としていた車谷暢昭前社長が14日に辞任。CVCが提案した株式の非公開化に新経営陣が強く反発しているため、初期提案を事実上撤回したとみられる。
強まる不信、突然の退場劇 古巣の買収提案に疑念も―迷走続く東芝
CVCの動きは、東芝の買収検討に乗り出していた他の投資ファンドにも影響しそうだ。
東芝によると、書面は19日に受領。時事通信が入手した書面によると、「東芝の取締役会の同意を得ずにTOB(株式公開買い付け)をする意向はない」として、敵対的な買収の意図がないことを明記。その上で、「非公開化が(新経営陣の)戦略的目的に合致するかについてのガイダンス(方針説明)を待つため暫時検討を中断する」と記されている。
一方、CVCは書面で「引き続き東芝の非公開化を支持する。今後も喜んで(東芝経営陣と)議論を継続するつもりだ」との姿勢も示した。
これに対し、東芝は、買収者の出資構成や買収後の戦略など具体的な情報が提供されておらず、「検討を開始することはできない」とのコメントを出した。
CVCは、非公開化すれば「物言う株主」の攻勢を回避できるなどと主張していた。しかし、東芝は今年1月に約3年半ぶりに東証1部に復帰したばかり。東芝はコメントの中で「1部復帰を誇りに思う。上場会社としてのメリットを生かすことが企業価値の向上につながる」として、上場を維持する意向を鮮明にした。初期提案については「株価が乱高下するなど混乱を来したことは誠に遺憾だ」とも指摘した。
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