19日の米株式市場で、米半導体メーカーの エヌビディアの株価は下落。同社による英半導体設計会社 アームの買収計画について、英当局が国家安全保障上の懸念を理由に介入する方針を表明した。
英デジタル・文化・メディア・スポーツ省はこの日、アーム買収の及ぼす影響を調査し、7月30日深夜までに報告書をまとめるよう競争市場庁(CMA)に指示したと 発表した。これを受け、エヌビディアの株価は一時4.3%下落した。
CMAは同計画の調査に 既に乗り出していた。アームが価格を引き上げたり、エヌビディアのライバル企業向けのライセンスサービスが損なわれたりしないか調べる。アームは現在、 ソフトバンクグループの傘下にある。エヌビディアは買収後もアーム本社を引き続き英ケンブリッジに置く考えを示している。
エヌビディアの広報担当者は「当社はこの取引が重大な国家安全保障上の問題を引き起こすとは考えていない」と資料でコメント。「この取引の発表後、われわれは英当局と緊密に協力しており、今後もそうする」とした。
デジタル・文化省は半導体が幅広い技術の根幹であるだけでなく、英国の重要な国家インフラを支え、国防や安全保障関連の技術でも使われていると指摘した。
ダウデン・デジタル相は「活況な英国のテクノロジー産業を支援し、国外からの投資を歓迎したいと考えるが、このような取引が国家安全保障に及ぼす影響について正しく検討することは適切だ」と述べた。
エヌビディアのアーム買収計画については、米連邦取引委員会(FTC)も本格的な調査に乗り出している。
今回の英当局の動きを受け、アナリストらは同計画が承認される可能性は低くなったと指摘した。
シティグループのアナリストは、英当局の介入で「承認プロセスがさらに複雑になり、完了の可能性はますます低くなっている」と指摘。手続きが完了する確率は10%と、従来の25%から低下したとみている。
ブルームバーグ・インテリジェンスのアナリスト、アナンド・スリニバサン氏はインタビューで、「特に英国と中国の当局による厳しい審査をわれわれは予想してきた」と指摘。最終的に承認されるかどうか短期的に占うのは難しいが、中国が大きな障害になるだろうと語った。
原題: Nvidia Falls as U.K. Intervenes on $40 Billion Arm Deal;
Nvidia-Arm Deal Seen as Less Likely After U.K. Move: Street Wrap(抜粋)
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