12日の東京株式市場で日経平均株価は続伸か。前日の米株式市場でダウ工業株30種平均が最高値を更新した流れを受け、東京市場でも買いが優勢となりそうだ。好決算を発表した銘柄への買いも引き続き見込まれる。日経平均は2万8250円程度まで上昇するとの見方があった。
11日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続伸し、前日比220ドル高の3万5484ドルで取引を終えた。連日で過去最高値を更新した。7月の米消費者物価指数（CPI）が市場予想を下回って過度なインフレ懸念が後退。米連邦準備理事会（FRB）が早期に量的緩和縮小に動くとの懸念が和らいだ。多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数も最高値を更新した。
日本時間12日早朝の大阪取引所の夜間取引で日経平均先物9月物は前日の清算値より150円高い2万8220円で取引を終えた。朝方の日経平均は同水準を意識して上昇して始まる公算が大きい。
もっとも、買い一巡後は上値の重さも意識されやすい。前日の日経平均は節目の2万8000円を上回る場面で戻り待ちの売りが目立った。全国の新型コロナウイルスの新規感染者数が11日に過去最多を更新したことも相場の重荷となる。
個別では、楽天グループに注目だ。前日の取引終了後に発表した2021年1～6月期の連結決算（国際会計基準）は、最終損益が654億円の赤字（前年同期は274億円の赤字）だった。携帯事業での自社回線エリアの拡大を目的とした投資負担などが響いた。業績や財務の悪化を懸念した売りが出る可能性がある。
12日はJFE、リクルート、東芝、メルカリなどが決算発表を予定する。米国では週間の新規失業保険申請件数が発表される。ウォルト・ディズニーやエアビーアンドビーが決算を発表する。
〔日経QUICKニュース（NQN）〕
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