私たちの食生活に欠かせない『小麦粉』ですが、ロシアのウクライナ侵攻などを受けて輸入小麦の価格が高騰しています。
そんな中、注目されているのが『米粉』です。『小麦粉』と『米粉』、ふたつの『粉』を巡る動きを取材しました。
熊本市東区の洋菓子店『アントルメ菓樹』です。
ケーキ作りに欠かせない小麦粉だけでなく、バターや包装用の資材なども値上がりし、仕入れコストは去年に比べて2割ほどかさんでいます。
【アントルメ菓樹 オーナーシェフ柴田博信社長ON】
「なかなかうちも商品的に値段を上げたいけど上げられない、ギャップがありますよね。自分の中で葛藤があります」
そもそも、小麦粉の原料である小麦は国内消費のおよそ9割が外国産です。
政府が一括して輸入し製粉メーカーに売り渡しますが、北米での不作やウクライナ侵攻などを受けて価格が高騰しています。
熊本市西区の『熊本製粉』には輸入小麦高騰の一方で輸入に頼らず国内で自給できる『米粉』への問い合わせがこの春から相次ぐようになりました。
【熊本製粉 坂本尊志エリア営業部長代理】
「小麦粉との違いとかパンやお菓子を作ったときに米粉がどのような特徴を持つのか知りたいということでサンプルや試作の要望の問い合わせが増えてきています」
熊本製粉の米粉は主に九州産のコメを使用。
小麦アレルギーに対応した『グルテンフリー』への関心の高まりもあって売り上げは年々、伸びているといいます。
先ほどの『アントルメ菓樹』も早くから米粉に注目していた店の一つ。
米粉ならではの良さを生かした商品開発を約10年前に始めました。
【アントルメ菓樹 オーナーシェフ柴田博信社長ON】
「米粉ってなかなか難しいんですよ。膨らむのは小麦粉の方が膨らむし、だけど『しっとり』があるのは米粉の方がしっとりするかなとかですね」
小麦粉と米粉、その違いは水に溶いてみるとよく分かります。
米粉がサラサラとしている一方で小麦粉には粘りが…。
(小麦粉には『グルテン』が含まれるため)
こうした違いから小麦粉は『ふっくら』、米粉は『しっとり』仕上がるそうで、『菓樹』ではロールケーキや焼き菓子などに米粉を使っています。
米粉市場の広がりは国内自給率のアップにつながるとして国もPRに力を入れています。
【九州農政局担当者ON】
「米粉用の米ベースで見ていくと需要量は(平成)30年以降、急に増加してきている。10年ほどで2倍以上に増えているという状況」
一方で、気になるのが価格です。
こちらは農林水産省の調査による小麦粉と米粉の製品価格の比較です。
米粉は製粉コストがかかるため小麦粉のおよそ2倍から3倍ほどと値が張りますが、今後も輸入小麦の高騰が続けばその差は縮まっていくかもしれません。
◆5月新たな米粉スイーツが誕生
◆JA熊本経済連が開発
『純米台湾かすてら』熊本県産の米粉を使用
【蒲島郁夫知事 試食ON】
「おいしい。米粉を使っているからもっと弾力性があるのかと思ったけれどほとんどなくて本物のカステラ」
広がる米粉商品。最後に家庭での簡単、便利な使い方を教えてもらいました。
【熊本製粉 企画マーケティング課 大池辺聡子さん】
「おすすめはスープのとろみづけに米粉を使うことです。きょうはコーンチャウダーというあっさり食べられるスープをご紹介しようと思います」
手順は簡単。米粉を豆乳で溶かし、お好みの具材のコンソメスープに混ぜるだけです。(レシピは熊本製粉のインスタグラムやHPに掲載)
【熊本製粉 企画マーケティング課 大池辺聡子さん】
「底の方からかき混ぜるととろみがついてきます」
【寺田菜々海アナウンサー】
「あんなに簡単だったのにとってもとろみがついていますね、濃厚です」
このほかにも揚げ物の衣としてもおすすめで、小麦粉よりもサクサクに仕上がるそう。
「小麦粉の代替品として、というよりも米粉ならではの使い方を提案していきたい」とメーカーは話します。
【熊本製粉 坂本尊志エリア営業部長代理】
「米粉のおいしさや米粉の特徴をSNS等を通じて普及拡大に努めてきたい」
コメの消費拡大やアレルギーに配慮した食品としても期待される米粉。
輸入小麦高騰を追い風にさらに市場が広がるのか、注目です。
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May 31, 2022 at 03:21AM
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[TKUニュース 22.05.31 18:30 ] 輸入小麦の価格高騰 注目されているのが『米粉』(熊本) - テレビ熊本
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