■米経済対策への期待などで、米長期金利が急騰
米長期金利の上昇が続いていましたが、先週(2月22日~)は、一時1.61%台まで急騰しました。
上昇した理由としては、バイデン大統領の1.9兆ドルの経済対策への期待や7年債入札が不調だったこと、コロナワクチンの普及による経済の回復が挙げられます。
そして、2月23日(火)・24日(水)にパウエル議長の議会証言がありましたが、米長期金利の上昇について「景気回復の期待の表れ」と、上昇を容認しているような発言が出たことも急騰の要因となりました。
これにより、株式市場は軟調な展開となり、為替市場ではオセアニア通貨などが売られ、豪ドル/円は、一時81.98円まで下がりました。
2月27日(土)には、米下院で1.9兆ドルの経済対策が承認され、今週(3月1日~)からは上院で審議されることになります。
3月14日(日)には失業保険の追加給付が失効するため、それまでの成立を目指しており、これが決まれば、米長期金利の上昇の材料になることになります。
■米国株は、大きな流れとしては、まだ堅調になりやすい
今後も米長期金利は上昇する可能性が高いと思いますが、米国株に関しては、上昇するとは思うものの、米長期金利が上昇するため、調整を挟みながらの上昇になると思います。
米国株は、新規の新型コロナウイルス感染者が減少傾向にあることや経済指標も好調なものが出てきていること、そして、経済対策での現金給付もあり、大きな流れとしては、まだ堅調になりやすいと思います。
コロナショック後のNYダウの調整は、10%の下げが何度か起きています。
調整を挟みながら、上昇トレンドを継続しているような動きを続けてきたことになります。
現在は調整局面だと考えていますので、今回も10%の下げの可能性はあると思いますが、調整後は、再度上昇するのではないかと思います。
■オセアニア通貨の短期的な下げは、長期の買い場か
為替市場では、リスク回避のときは豪ドルやニュージーランドドルなどの下げが大きくなりますが、これらの通貨に関しては、長期的には上昇する可能性の方が高いのではないかと思います。
RBA(オーストラリア準備銀行[豪州の中央銀行])は、豪ドルの上昇をけん制しているため、高いところで豪ドルは買えないですが…。
豪州やニュージーランドの不動産市場は活況になっています。
新型コロナウイルスの感染を抑え込めているところに、低金利や量的緩和をしていることもあり、不動産市場が過熱してきている状態です。
RBNZ(ニュージーランド準備銀行[ニュージーランドの中央銀行])のオア総裁は、「必要であればマイナス金利の導入の可能性」を示唆していますが、新型コロナウイルス感染対策では、早い段階でロックダウン(都市封鎖)していることもあって新規感染者が少なく、景気回復もありますので、これ以上の金融緩和は必要ないと思います。
RBAも長期間、低金利を続けることを示唆していますが、思ったよりも早くに利上げの可能性さえあると思います。
すぐに金融緩和を終了するわけではないため、豪ドルやニュージーランドドルもすぐに上昇するというわけではないですが、短期的にリスク回避となって下がったところは、長期では買い場となるのではないかと考えています。
■豪ドル/円は、80円台あたりで下げ止まってもいい
NYダウなどは、これまで10%程度の調整をしていましたが、豪ドル/円は、4~5円程度の調整でした。今回も同じように調整するなら、84.95円からの4~5円の下げであれば、80円台あたりで下げ止まってもいいのではないかと思います。
繰り返しになりますが、短期的には調整局面となっていますが、長期では、豪ドル/円やニュージーランドドル/円は上昇の可能性の方が高いのではないかと思います。
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