暗号資産(仮想通貨)ビットコインは19日の取引で下げ幅を大きく縮小した。相次いで登場した他の仮想通貨にビットコインが取って代わられるとの見方を否定する流れとなった。
ビットコインは午前に一時31%安まで下落した後、午後にはいったん4万ドル台に戻すなどし、ニューヨーク時間午後4時半(日本時間20日午前5時半)時点は9.7%安の約3万9300ドル。
ビットコインが30%安、3万ドルに下落-仮想通貨バブル破裂の様相
一方、イーサやドージコイン、バイナンスコインはいずれも午後の取引で少なくとも20%下げたままとなった。それまでの下落幅を半分に縮めたものの、ダメージはビットコインの2倍だ。こうした動きは、変動が激しい仮想通貨市場にあってビットコインの耐性を示す新たなサインだ。
ビットコインが一部戻した背景には、仮想通貨の支持者がこうした急落を好機と捉える考えを相次いで表明したことがある。
仮想通貨の信奉者であるキャシー・ウッド氏はビットコインが50万ドルに達するとの見方を変えていないと述べた。
キャシー・ウッド氏、ビットコインの強気揺らがず-依然50万ドル予想
テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)はツイートで、同社がリスクを冒してもポジションを維持する方針を示した。仮想通貨プラットフォーム「トロン」の創設者であるジャスティン・サン氏は1ビットコイン当たり3万6868ドルで1億5200万ドル(約166億円)相当を購入したと明らかにした。
フォレックス・ドット・コムの市場調査グローバル責任者、マット・ウェラー氏は「ビットコイン価格の足元の動向は強気の市場サイクルでは珍しくない。価格はより長期的なピークを形成する前に最近の上昇基調を再開する可能性がなおある」とした上で、「長期の強気派トレーダーは仮想通貨の『冬』に備えた持ち高処分を必ずしもすべきではない」と指摘した。
原題: Bitcoin Marches Away From Crypto Pack in Show of Resiliency、 Bitcoin Whipsaws Investors With Same-Day Plunge, Rally of 30%(抜粋)
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