【NQNニューヨーク=張間正義】2日の米株式市場でダウ工業株30種平均は4日続伸し、前日比152ドル82セント(0.4%)高の3万4786ドル35セントと2カ月ぶりに過去最高値を更新した。朝方発表の6月の米雇用統計は米連邦準備理事会(FRB)がテーパリング(量的緩和の縮小)を早めるほどの内容ではないと受け止められ、米長期金利が低下した。長期金利が低下すると買われやすいハイテクなど高PER(株価収益率)銘柄を中心に買いが優勢となった。
雇用統計で景気動向を映す非農業部門雇用者数は前月比85万人増と市場予想(70万6000人増)を上回った。一方、失業率は5.9%と5月(5.8%)から上昇し、市場予想(5.6%)よりも高かった。経済の正常化に伴い雇用回復は続いているが、総じて予想の範囲内とみなされた。
金融緩和の早期縮小観測が後退し、長期金利は前日比0.03%低い(債券価格は高い)1.42%を付けた。相対的な割高感が薄れた高PER銘柄が買われ、顧客情報管理のセールスフォース・ドットコムやスマートフォンのアップルなどハイテク株の買いが目立った。
雇用回復による消費拡大期待からクレジットカードのアメリカン・エキスプレスとビザが上昇した。1日夜に新型コロナウイルスワクチンがインド型(デルタ株)に対して有効と発表した医薬品・日用品大手のジョンソン・エンド・ジョンソンも上げた。
一方、2日に社長退任を発表した情報技術のIBMは5%下落した。航空機のボーイングや金融のゴールドマン・サックスなど今年に入って経済再開期待で買われてきた景気敏感株の一角は利益確定売りに押された。
ハイテク比率が高いナスダック総合株価指数は続伸し、前日比116.949ポイント(0.8%)高の1万4639.325と、3日ぶりに過去最高値を更新した。グーグルの親会社アルファベットが上場来高値を更新するなど主力ハイテク株が上昇した。半導体関連株の上昇も目立ち、エヌビディアが上場来高値を更新した。
多くの機関投資家が運用指標にするS&P500種株価指数は7日続伸し、前日比32.40ポイント(0.8%)高の4352.34と連日で過去最高値を更新した。
からの記事と詳細 ( 米国株、ダウ続伸152ドル高 主要3指数が最高値 金利低下でハイテク株に買い - 日本経済新聞 )
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