[東京 19日 ロイター] -
<東海東京調査センター シニアストラテジスト 中村貴司氏>
日銀の上場投資信託(ETF)の買い入れの対象がTOPIX連動型のみになった点が注目されたが、これまで一部の指数寄与度が高い銘柄に市場が翻弄される場面が多かったことを踏まえれば、適正な購入法に変更したと言えそうだ。日銀は株式市場をよく観察し、相場の本質を理解していることを示したとみることができる。
これまで購入したETFを売るわけではなく、市場が大きく不安定化した場合に大規模な買い入れを行うことが効果的と示したことで、購入方法の点検は株式市場全体として捉えれば材料とはならないだろう。それはTOPIXがプラスに転じたことが示した。
一方、今回の購入方法の変更で、物色面には大きな影響を与えそうだ。米長期金利の上昇によって、割高なグロース株が軟化する中で、見た目の動きから分析すれば、グロース株で動きが左右されやすい日経平均型を見送り、バリュー株の底上げにつながるTOPIX型のみを購入することで、日銀が現在のグロース売り、バリュー買いの相場を容認するような格好となっている。
きょうのファーストリテイリングの大幅安がそれを象徴したものの、今後の相場はバリュー株主導が鮮明になり、今回の点検はそのきっかけを与えた。折しも、年度末を控え、配当権利取りが活発化するため、目先はTOPIX優勢の相場展開が続くとみている。
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